★時計の磁気に対すご説明

★こんな経験ありませんか?

★ご存知ですか?
私たちのまわりには、携帯電話、オーディオスピーカー、冷蔵庫や家具のドアのマグネットなど、磁気の発生源がたくさんあります。これらの物から発生される磁気は、時計のモーターの正常な回転を狂わす原因となります。また、磁気による影響の受け方は、時計の種類によって違います。



■アナログ(針表示式)クオーツ時計

●アナログクオーツ時計は、極小のモーターで針を動かしている為、スピーカーなど磁気を発生する製品の影響を受け、モーターの正常な回転が狂い、時計の遅れ、止まり、時には進みなどを引き起こします。

●磁気によって狂いの生じたアナログクオーツ時計は、故障しているわけではありません。磁気から遠ざかれば、時計はもとの精度に戻ります。あらためて正しい時刻にセットし直してご使用下さい。

●但し、時計に磁気が強く残っている場合は、脱磁をする必要があります。



■機械式時計

●機械式(手巻、自動巻)の場合は、磁気の影響はアナログクオーツ時計ほど顕著ではありませんが、強い磁気を受けると一時的な遅れ、進み、止まりが生じることがあります。

●機械式時計は、一度磁気の影響を受けると磁気から遠ざけても時計に磁気が残り、後々まで影響されます。この場合は。脱磁を行う必要があります。



■デジタルクオーツ時計

●デジタル(数字表示式)クオーツ時計には、モーターや歯車などの機構がないため、磁気の影響はありません。

●ただし、アラーム(電磁スピーカー)付きのものは、強い磁界の中では、アラーム音が小さくなる場合があります。


★磁気で時計が狂う理由
■時計が磁気の影響を受けて狂う理由
アナログクオーツ時計は、針を動かすために磁石の性質を利用してローターを駆動させるステップモーター方式を採用しています。このステップモーターは極めて小さな部品で、外部から強い磁気を受けると、ローターの正常な回転に影響を与え、一時的な止まりなどによる狂いが生じます。



■ステップモーターのしくみ





■ローター回転のしくみ
コイルに1秒1回の信号(電流↓)を流して、電磁石を作り、永久磁石であるローターを反発・吸引して回転させます。その回転が歯車に伝わり、針を動かし、正確な時刻を刻みます。



■身の回りにある電磁気製品の磁界の強さ





単位:A/m(アンペア・パー・メーター)は、磁界の強さを表す国際単位
参考:Gauss(ガウス)は、磁束密度を表す単位。(1Gauss≒80Am)
※製品毎の磁界の強さには固体差があります。



■時計の耐磁性保証水準



※ケース裏ぶたへの表示は、「ANTIMAGNETIC」または無表示の場合もあります。
 - (旧水準Ⅰ):ほとんどの時計が耐えられる耐磁性水準
JIS1種(旧水準Ⅱ):磁界を発生する機器に5㎝まで近づけても、ほとん          どの場合、性能を維持できる耐磁性水準
JIS1種(旧水準Ⅲ):磁界を発生する機器に1㎝まで近づけても、ほとん          どの場合、性能を維持できる耐磁性水準



★永らくご愛用いただくために

■身の回りの電磁気製品に注意すること。
オーディオスピーカーなどの電気製品や家具のマグネットなど、身の回りには磁気を発生する製品がたくさんあります。いま一度確認して下さい。

■携帯電話にも注意を。
携帯電話と時計を一緒にバッグに入れておいたり、腕から外して近づけて置いておくと、スピーカーなどから発生される磁気の影響を受けやすくなります。携帯電話には近づけて置いておくと、スピ-カーなどから発生される磁気の影響を受けやすくなります。携帯電話には近づけないよう注意しましょう。


■強い磁界に遭遇したときは、脱磁が必要。
強い磁界に遭遇したときは、時計の部品が磁化されていることもあります。この場合は脱磁(磁気を消す作業)を行うと元の状態に直すことができます。脱磁の最はお気軽にお問い合わせ下さい。



■5㎝以上離しておくだけで、磁気はこんなに弱まります。
磁気の影響による場合は、時計を磁界から遠ざければ問題ありませn。時刻修正をし直して、使い続けても大丈夫です。
磁界の強さは、距離の二乗に反比例するため、磁気を発生する製品からの距離によって受ける影響もまったく違ってきます。磁気を発生している製品から5㎝以上離しておけば、磁気の影響はほとんど受けなくなります。


 
No.202.001.001